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こんにちは、ピアニストの山崎綾子です。
昔からの生徒さんは知っている話かもしれませんが、新しい生徒さんには話したことなかったなーと思い立って、今日は私の黒歴史をお話しします(笑)。
私は、小学4年生で初めて、ピアノのコンクールに出ました。
ピアノのコンクールと言うか、まさしく今やっている「ピティナピアノコンペティション」に、小4で初めて出たんです。
なのですが、実は、4年生から6年生までは、3年連続「予選落ち」だったんです。
一度も、本選に行けませんでした。
初めて本選に行けたのは、なんと、中3!
つまりは私、ずっと落ちこぼれだったんです。
ピティナだけじゃなく、他のどのコンクールに出ても、ずっと予選落ちばかりが続いていました。
ほんとにね、全然うまく弾けなかった。
本番で上がってしまって、ミスをする、というのがお決まりのパターンでしたが、今思えば、ミスに関係なく、コンクールレベルの演奏に作れていなかったのだと思います。
今、私が生徒のみんなに教えているような「1音を磨く」ような練習はしていなかった。
ただ楽譜通りに音を並べただけの、ガバガバの、穴ぼこだらけの曲を弾いていたと思います。
当時は、「自分のピアノを客観的に見つめる」手段が、ほとんどありませんでした。
今は、スマホで動画も撮れるし、YouTubeでいろんな演奏が聴ける。
私の教室でやっているようなオンラインコミュニティで、他の子のピアノも聴けるじゃないですか。
でも、当時は、そんなの一切ないですから!
カセットテープに録音するくらいですよ。
課題曲の模範演奏も、ピティナから出るカセットテープ1本だけ。
今考えると、コンクール前に、他人と比較しようがないというか・・・
特に、私は田舎でしたからね、あまりに周りを知ることができなかった。(この経験も、実は私がオンラインピアノ教室を始めた理由の一つだったりしますよ★)
でも、とにかく、結果だけはハッキリと突きつけられるわけです。
いくら田舎の子どもで、ぼーっとしていても、自分が予選に落ちたことくらいは分かる。
そのたびに「こんなへたくそな演奏じゃ、先生から破門にされちゃう」と、子どもながらずっと思っていました。
でも、私の先生は、どんなに私がピアノが上手に弾けなくても、決してクビにするような事はありませんでした。
それに、私の両親も「こんなに結果が出ないんだったら、ピアノを辞めてしまえば」とは、1回も言ったことがありませんでした。
ただただピアノが好きで、ピアノを弾き続けてきた私にとって、
「あなた、ピアノ下手だよ。結果が出ないんだから、やめてしまいなさい」
と、誰からも言われずにやって来れた事は、本当に幸せなことだったなと思います。
そのおかげで、今、私はこうしてピアノの先生のお仕事をさせていただいていますし、来年の1月と3月にはコンサートをさせていただけることにもなりました。
小学生の時、一度もピティナの本選に行けなかったのにね。
もし、子どもの時、ミスばっかりのピアノで、予選落ちばかりだからと、ピアノを諦めろと言われたら、今の私はいなかったわけで。
先生や親には、感謝の気持ちしかありません。
未だに私、ピアノの道は果てしなくて、なかなか理想の音が出せなくて、
「もう無理なのか?やっても意味がないのか?」
と悩むこともあります。
(ちなみにこの悩み、全く意味のない悩みなので、そんなことは考えないよーに!また、そのうち書きます)
でも、そんな時にも、私には悩みを受け止めてくれる先生がいるので、また頑張ってみよう!と思えています。
人の力って、強い。
なので・・・
今、ピティナ予選の、まさに真っ只中の時期ですけど、コンクールに出るお子さんの親御さんには、ぜひどんな結果であっても、子どもを否定するような話はしないでもらいたいと思います。
時々「うちの子は、ピアノのやる気があまりないようなのですが」という相談を受けることがあるのですが、ピアノを続けるのもやめるのもお子さんの人生ですから、お子さんが決めるのが1番だと思います。
やる気がないように見えても、実は体力がないだけで、ピアノを弾くのは好き、なんていう場合もありますし。
ピアノの練習は孤独ですし、やってもやっても終わりがありません。
だからこそ、周りの人の温かい見守りと支えが、何よりピアノを弾く本人の、頑張る力になると思います。
さぁ、今週末も、みんながいつも通りの演奏ができますように!
まだまだ本気のレッスンは続きます!
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