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「ピアノコンクール、入賞した子は、もっと良い音でした。どうすれば良い音が出せるようになりますか?」
こんにちは、ピアニストの山崎綾子です。
生徒さんから、質問をいただきました。
今年のピティナでは本選で入賞できませんでした。
指は、前よりしっかりしてきたと思うのですが、ピティナ本選で入賞した子達は、もっと良い音を出していました。
どうすれば、もっと良い音が出るようになりますか?
良い質問です!
では今日は「良い音を出すためには」について、お話しいたします。
序章:家の楽器は、グランドピアノの方が、いいですか?
「良い音を、出せるかどうかは、やはりグランドピアノを持っているかどうか、で決まるのでしょうか?」
というご質問も、いただきました。
もちろん、道具は、良いに越したことはないです。
千円の包丁より、1万円の包丁の方が、きっと使い心地は良いのでしょうから。
でも、だからと言って、1万円の包丁を持っている人、全員が、料理上手とも、きっと限りませんよね。
そんなわけで、道具に関係なく、今ここからできることから、話を始めていきましょう。
ピアノの練習には「質」と「量」、どちらも必要
ピアノの練習には「質」と「量」、どちらも必要です。
どちらかだけでは、よくないです。
「何時間、練習すれば良いですか?」は、愚問です。
でも、「少ない練習時間でも、いいんですね?」と聞かれたら、それもまた、全然違います。
・曲の中で、音を磨いていくこと=「質」
・曲の「量」をこなすこと
どちらも必要です。
曲の中で、音を磨いて、「質」を高めていく
「曲の中で音を磨いていく」というのは、ただ、楽譜通りに音符を正しく弾けたらハイそれでおしまい、ではなくて、
・音の粒は揃っているか?
・飛び出している音やこもっている音はないか?
・左右のバランスはどうか?
・一本調子にならずに、歌えているか?
など(他にもいっぱいある)、自分の音を厳しくチェックできるかということです。
当然、先生からも、指導がありますね。
それを、違いを聞き分けて、納得して、そこに到達できるまで、練習を続けられるか。
ここで、良い音が作れるかどうかが決まります。
ピアノ曲の「量」を経験して、様々なピアノの音の種類を知る
「曲の量をこなす」というのは、いろいろな時代の曲、いろいろな作曲家の曲を知っていくことが重要だということです。
バッハと、ソナチネでは、弾き方が違います。
ベートーヴェンとショパンでは、求められる音の質が違います。
国によって、時代によって、作曲家によって、それぞれ相応しい音があります。
そして、ピアノは、ただ鍵盤を正しく弾けば終わりという楽器ではないということ。
指だけで弾いたり、身体を使ったり。
指だけでも色々な出し方があります。
指をバタバタさせて全体で弾くのではなく、指先の神経を鋭敏にして、指先から弾くこと、などなど。
実際にたくさんの曲に出会って、体験して、引き出しを増やしていくと、より良い音に近づけるはずです。
だから、少ない曲の量では、経験値が少なくて、音の違いを知るチャンスを逃してしまいます。
料理なら、たとえば、カレーとパスタとピザばっかり食べていたら、そういう味しか分からないし、栄養バランスも偏っちゃいますよね。
やっぱり、繊細な和食の味も知っておきたい。
野菜も、大事!
お肉も、お魚も、大事!
海藻も、果物も、大事!
いろんな味を知って、いろんな栄養を満遍なく摂ることで、健康な体になれるはず。
ピアノも、同じです。
ハノンもやる。バッハもやる。モーツァルトもやる。ベートーヴェンもやる。ショパンもやる。ドビュッシーもやる。
全部、味も、栄養も、違います。
満遍なく、いろいろ勉強していくことで、良いピアニストに近づいていけるのです。
いつでも、音に敏感になれる耳!
両方に共通することと言いますか、結局一番大事なことは、「いつでも音に敏感になれる耳」だと思います。
これだと、良い音は出せるようになりません。
ピアノって、とってもエネルギー(気力・体力)が必要です。
だからこそ、レッスンの中身が大事!
レッスンの中身が充実していれば、練習するエネルギーが湧いてきますから、子どもは伸びます。
山崎綾子のオンラインピアノレッスンの生徒さんは、生き生きと目標に向かって頑張っています。